浮気相手の会社に浮気のことをバラす、この制裁は本当に大丈夫？

浮気相手に仕返しをしたい時は慰謝料請求するのが合法的かつ、一般的なやり方ではありますが、中には「お金で解決する問題ではない！」「社会的な制裁を加えてやる！」「会社にバラしてやる！」と考える人もいるのではないでしょうか。

確かに、浮気相手の会社に浮気のことをバラすことで浮気相手へ復讐ができ、気持ちがスッキリするかもしれません。

しかし、そもそも浮気を会社にバラす行為は許されている行為なのでしょうか・・・？

浮気のことを会社にバラすのはグレーラインの行為

自分はこんなにも辛い思いをしてるのに、浮気相手は平然と日々を送っているわけですから、浮気相手に痛い目を合わせたい！自分と同じような辛い思いをさせてやりたい！と思う自然なことかもしれません。

しかし、浮気のことを会社にバラすのは、クロに近いグレーラインの行為だということを忘れないようにしましょう。

不倫（不貞）行為を理由とする離婚相談の中で、会社にバラしてもいいかというご相談を受けることがあります。

原則として名誉毀損やプライバシー侵害として違法となるので、やめておいた方が良いでしょう。

引用元：なごみ法律事務所

弁護士によっても意見が分かれているようですが、違法か違法でないか微妙なラインの行為をするのは危険性が高いのは明らかです。

自分のこの辛い気持ちを晴らすために、会社に浮気のことをバラしてやりたいと思う気持ちは当たり前の気持ちだとは思いますが、腹いせ目的でその行為をしてしまうと、今まで以上に自分がダメージを負う可能性があります。

浮気相手に訴えられたら立場は一気に逆転

仮に、浮気のことを会社にバラして浮気相手から訴えられたとしましょう。

するとどうなるでしょう。

今まで浮気をされたあなたが被害者で浮気をした相手が加害者ではありましたが、そこから一気に立場が逆転して、あなたが加害者で浮気相手が被害者の立場になります。

初めに浮気をした相手が悪いにも関わらず、加害者になるのはあなたです。

しかも、浮気は民事上の責任が問われますが犯罪ではありません。しかし、プライバシーの侵害や名誉毀損は刑事罰に該当することもある犯罪です。

つまり、浮気をされたはずの自分が犯罪者になって、浮気相手はその被害者という構図が出来上がる可能性があるということです。

なんとも理不尽で不平等なことだとは思いますが、残念ながら浮気相手に制裁を加えることはそんな簡単なことではないのです。

慰謝料請求で不利になることも

浮気のことをバラす行為は、慰謝料請求にも影響を及ぼす可能性があります。

というのも、浮気のことを会社にバラすと、適正な金額で慰謝料を支払ってもらうことが難しくなるからです。

それもそのはず、バラす前まではあたなたは完全な被害者だったわけですが、バラしてしまうと浮気相手も被害を被ったのであなたにも非が発生することになり、慰謝料を減額されてもおかしくはありません。

また、先ほど書いたように浮気相手から訴えられてしまうと、もはや慰謝料請求どころではありません。

会社にバラしてしまうと手にするお金も少なくなる可能性がある上に、自分が追求される立場に立たされてしまいます。

会社にバラすのではなく、証拠を集めて内容証明を送る

会社に浮気のことを直接バラすのではなく、間接的にバラす方法を取った方があなたのためになるでしょう。

その間接的にバラす方法というのが内容証明を職場に郵送することです。

ここで言う、内容証明は慰謝料を請求するための書類のことを言っていて、基本的には弁護士や行政書士に作成してもらうことが多いです。

この内容証明は浮気相手の住所がわからない場合は職場へ郵送することになり、この行為自体は法的にも認められてます。

そして、内容証明が職場に送られれば、中身が分からずとも宛名の人に何かしらの法的なトラブルがあったと思い、大体の人はそこで浮気の慰謝料請求されてるとピンとくるでしょう。そうなれば、社内で噂が広がるのは時間の問題です。

ただし、職場に内容証明を送る際は注意点がいくつかあるので、ルールを守って送るようにしましょう。

加えて、慰謝料請求の内容証明を送る際は証拠を集めてからでないとあまり意味がなく、むしろ証拠がない状態で内容証明を送ると浮気相手に訴えられる危険性もあります。

内容証明を送るにしても、慰謝料を請求するにしても、浮気相手に制裁を与えたい場合は、浮気の決定的な証拠（継続した肉体関係がわかる証拠）を集めないと何も話を進められません。