浮気の証拠集めでボイスレコーダーと盗聴器を使うのは違法？

浮気の証拠を掴むためにICレコーダー（ボイスレコーダー、盗聴器など）を仕掛けようと考えている方もいると思います。

しかし、それってよくよく考えてみると違法行為にあたらないか心配になりますよね。

自分が盗聴される側の立場で考えると決していい気はしませんし、仮に違法行為だとすれば、訴えられる危険性も出てきます。

そこで今回は、浮気の証拠集めでボイスレコーダーや盗聴器などのICレコーダーを使うのが違法か否かという問題を見ていきましょう。

証拠集めでボイスレコーダーや盗聴器を使うのは違法？

結論から言うと、ボイスレコーダーや盗聴器などによる証拠集めは「黒に近いグレーゾーン」の方法です。

一般的に、自分の権利を守るためにICレコーダーを使うのは違法にならないと言われており、証拠集めは自分の立場を守るために行うものなので、違法とは言い難いようです。

ただ、原則としては違法にならないと言われていますが、弁護士によっては違法にあたる可能性が高いという意見もあります。

Q：妻は不倫をしています。その為に録音機を置いて日中の会話を調べたいと思っています。自分が仕事中に、不倫相手と電話をしているので、証拠として録音したいのです。これは、違法になるのでしょうか?

A：これは盗聴になるので、違法になる可能性が高いと思います。

引用元：弁護士ドットコムより

このように、ボイスレコーダーや盗聴器を使うのは必ずしも違法にならないというわけではなく、場合によっては違法行為、つまり犯罪にあたるケースもあるのです。

場合によっては違法になるかも！ボイスレコーダーや盗聴器を使う時の注意点

証拠集めでボイスレコーダーや盗聴器を使うのは、原則として違法にはならないですが、使い方によっては違法になる可能性もあります。

そこで、ボイスレコーダーや盗聴器を仕掛ける時には注意しておくべき点をいくつか見てみましょう。

別居している配偶者の部屋に仕掛ける

自分の自宅であれば、ボイスレコーダーや盗聴器を仕掛けるのは問題ありません。なぜなら配偶者と自分の両方が共有するプライベート領域だからです。

しかし、別居している場合は話が別です。

別居している場合は配偶者（夫）だけのプライベート領域になるので、たとえ夫婦関係であっても夫の別居先にボイスレコーダーや盗聴器を仕掛けるのは違法行為にあたるでしょう。

浮気相手宅に仕掛ける

夫の別居先に仕掛けるのに問題があるのと同様に、浮気相手の家に仕掛けるのも違法性が問われてしまうことがあります。

というのも、浮気相手宅にボイスレコーダーや盗聴器を仕掛けるとなると、不法侵入せざるおえませんし、設置のために壁や物に穴をあけてしまうと器物破損になるでしょう。

つまり、浮気相手宅にボイスレコーダー、盗聴器を仕掛けるというのは、プライバシーの侵害以外にも、その他多くの違法行為にも触れてしまう危険性があるということです。

最悪の場合、訴える側から訴えられる側の立場になり、自分が慰謝料を支払う羽目になるなんてことも・・・。

録音した内容をネットやSNSに公開する

浮気相手への制裁・仕返しとして、入手した録音内容をネットやSNSに公開してやろうと考えている人も少なからずいるかもしれません。

しかし、録音内容をインターネットやSNSで公開すると、プライバシーの侵害、名誉毀損にあたると言われております。

録音内容は、あくまで離婚や慰謝料請求のためだけに使うようにしましょう。

【まとめ】そもそも、録音は浮気の証拠としては弱い？！

ここまで、浮気の証拠集めでボイスレコーダー、盗聴器を使用することが違法にあたるか否か書いてきましたが、実は、録音内容によっては、あまり使えない証拠にしかならないことを頭に入れておきましょう。

離婚の話を有利に進めたり、慰謝料請求を考えるのであれば、浮気の証拠は「肉体関係が推測できる」証拠が必要になりますので、録音内容はあくまで間接的な証拠にしかなりません。

もちろん、夫が自白した録音であれば十分な浮気の証拠となりますので、ボイスレコーダーを使うと良いかもしれません。

しかし、単に浮気相手との会話を録音するつもりならそれはハイリスクローリターンな行為だということを覚えておきましょう。